綿・麻等の植物繊維のお話し

綿や麻に代表される植物繊維の主成分は炭水化物の一種であるセルロースと呼ばれているものです。
分子式は(C6H10O5)nこれだけを見れば、C(炭素)とH(水素)とO(酸素)の組み合わせでできたもので、()横のnというのは任意の数字が入ります。()内の構造がいくつもいくつも組み合わさって、セルロースが出来上がっているというわけです。
文系の私としては、この時点でこんがらがっては来てますが、理系の兄にも聞きながら書いております。

  

性質としては、冷水にも熱水にも溶けず、汎用有機溶媒にも溶けない非常に分解しにくい安定した物質です。例えば炭水化物を食物として食べた場合、人が消化できるものは糖として吸収され、ほとんど消化できないものが食物繊維(植物繊維)として排出されています。非常に分解しにくく細くても強度があって、綿や麻等の植物繊維はそのままで非常に完成された繊維と言えます。


繊維として優れている反面、非常に分解しにくいので、一昔前までは繊維以外で工業的に利用することが非常に困難だったようです。そのため、コットンリンターという綿花の種子の周りの短すぎて紡績出来ない繊維は無駄になってしまうことも多かったようです。その後、それを化学処理を施して溶解する技術が開発されたことで、コットンリンターや木材パルプ等のセルロースを一度溶解して、再度形を変えて集合させることができるようになりました。その一つであるビスコース法で製造された繊維がレーヨンです。レーヨンの語源は光線(ray)と綿(cotton)の組み合わせでレーヨン(rayon)と呼ばれています。ビスコース法からはレーヨンの他、お馴染みのセロファンテープのセロファンも作られています。
他にも、キュプラやリヨセル等は、溶解方法や成形方法を変えていますが、原料は同じくコットンリンターや木材パルプ等の植物繊維に由来してますので、再生繊維と呼ばれています。

因みに同じく木材パルプを原料としている洋紙や和紙も、セルロースを均一に膠着させて作られるものですので、繊維強度は十分にあると思われます。以前のブログで和紙の糸を利用した鹿の子生地をご紹介しました。やっぱり紙と聞いて、一般的には強度が心配されそうとか、洗濯はどうかという事を記事にしていました。どれも植物繊維のセルロースに由来しているので、生地として糸の撚り方や編み方次第で変わるということで、「紙」として私たちが持ってしまっているイメージも意外と視野が狭まっていたのかな~と感じました。

 

和紙糸生地のポロシャツをご紹介